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女子教育の歴史とともに歩む「お茶の水女子大学」

文京区大塚には、国立の女子総合大学である「お茶の水女子大学(通称:お茶大)」があります。

日本に4校しかない国公立の女子大の中で最も歴史が古く、明治期に東京女子師範学校として設立されて以来、優秀な研究者や教育者を数多く輩出してきました。

大学名に「お茶の水」がつくことから、「御茶ノ水駅」周辺にキャンパスがあると思われがちですが、実際の最寄駅は茗荷谷駅と護国寺駅です。

創立150周年となるお茶の水女子大学の歴史

お茶の水女子大学の前身は、女性教員の養成と女子教育の普及を目的に、1875(明治8)年に開校した「東京女子師範学校」です。

1890(明治23)年に「女子高等師範学校」となってからは、女性のための日本唯一の官立の高等教育機関として、全国の学びを求める女性たちの憧れの存在となりました。(のちに「東京女子高等師範学校」に改称)

かつては「御茶ノ水」の通称を持つ神田宮本町(現:文京区湯島)にありましたが、1923(大正12)年に発生した関東大震災で校舎が焼失。

1932(昭和7)年に新校舎が完成し、現在の大塚の地に移転が完了しています。

その後、1949(昭和24)年に「国立学校設置法」が公布・施行されたことで、東京女子高等師範学校は国立新制大学の「お茶の水女子大学」となりました。

大学名に関しては「東京国立女子大学」や「大塚女子大学」なども候補に上がるも、長年の伝統を引き継いでいくという想いを込めて、女子教育発祥の地とも言える「御茶ノ水」にちなんだ校名を掲げることになったそうです。

キャンパスへの最寄駅は茗荷谷駅と護国寺駅

お茶の水女子大学の最寄駅は、東京メトロ丸ノ内線の茗荷谷駅と有楽町線の護国寺駅。

茗荷谷駅からは徒歩で約7分、護国寺駅からは約10分かかりますが、都バスを利用して「大塚2丁目」で下車すれば、1分ほどでアクセス可能です。

茗荷谷駅から歩く場合は高低差がなく、平坦なルートで正門まで行けますが、護国寺駅から向かう場合は「付属横坂」と呼ばれる坂道を歩くことになります。

護国寺駅を出て音羽通りを南下し、大塚警察署前の交差点を左折すると目に入るのが、樹木が高く生い茂るS字にカーブした坂。

ヴィンテージマンション「音羽ハウス」を横目に、石の外壁が続く坂道を歩いていると、なぜだか心が安らぎ、坂マニアでなくても坂に愛着が湧いてきます。

格式の高さが感じられる文教地区

お茶の水女子大学の敷地内には大学だけでなく、附属の幼稚園・小学校・中学校・高校(中学までは男女共学)も置かれています。

オープンキャンパスや学園祭などの開催時以外は、学外の人の立ち入りが基本的に認められておらず、通常の大学よりもセキュリティ体制が厳しくなっています。

文教地区として知られる文京区の中でも、お茶大があるエリアの学校の多さは顕著。

付属横坂の向かいには「筑波大学附属中学校・高等学校」、坂を登った先の春日通り沿いには、文京区のエリート公立小学校の一つである「窪町小学校」があります。

さらに、窪町小に隣接する「教育の森公園」がある一帯には、筑波大や筑波大附属小があり、茗荷谷駅の近くには中央大学や拓殖大学のキャンパスもあるなど、周辺エリアを少し歩くだけで、教育レベルの高さが実感できるでしょう。