文京区白山にある「白山(はくさん)神社」は、東京十社の一つで、地名の由来にもなっている歴史ある神社です。
東洋大学の近代的なキャンパスに隣接しており、周辺には学生の姿が多く見られるものの、神社の境内は穏やかな空気に包まれています。
紫陽花の名所としても人気が高く、見頃となる梅雨の時期には「文京あじさいまつり」も開催されるため、観光客や地元の人々で賑わいを見せます。
最寄駅は学生が多く利用する白山駅
白山神社は、都営三田線の白山駅から歩いて3分ほどの場所にあります。
東洋大学の白山キャンパスも近くにあり、正式な副駅名ではないものの、白山駅のホームの駅名には「東洋大学前」の表示が添えられています。
駅が位置しているのは約300メートルある薬師坂の途中で、坂の先には本駒込駅もあるため、東京メトロ南北線の利用も可能。
坂の上には都バスのバス停「白山上」があり、文京区のコミュニティバス「Bーぐる」も坂下から循環してきて白山駅の前で停車するので、バスでもアクセスも便利です。
道路沿いにはスーパーや飲食店が並んでおり、駅周辺は学生街らしい活気が感じられます。
白山神社の歴史と見どころ
白山神社の創開は古く、天暦2(948)年に加賀一ノ宮白山神社を、現在の本郷一丁目の地に勧請したのが始まりと伝えられています。
元和2(1616)年に、2代将軍徳川秀忠の命によって巣鴨原(現:小石川植物園内)に移されますが、幼い館林藩主・松平徳松(後の5代将軍綱吉)の屋敷造営のために、明暦元(1655)年に現在の地に遷座。
この縁もあって、綱吉と生母の桂昌院から厚い帰依を受けたそうです。
白山神社の境内には、黄金の目を持つ珍しい狛犬や、中国の革命家・孫文が座ったとされる石など、紫陽花以外の見どころも多く存在しています。
本殿から向かって左側には、京都の松尾大社から勧請された「関東松尾神社」もあり、酒造の神様として奉られています。
文京花の五大まつりの会場の一つ
白山神社のすぐそばには、文京区最古の公園である「白山公園」があります。
園地を取り囲むように紫陽花の中高木が植えられているのが特徴で、6月に開催される「文京あじさいまつり」では、神社の境内から白山公園にかけて咲く約3000株もの美しい紫陽花を楽しむことができます。
公園の東側にある「富士塚」も、期間中のみ特別に公開。(時間限定)
紫陽花が立体的に咲き誇る眺望を楽しもうと、朝から多くの人が登頂の列に並んで、列をなして白山富士を登っていきます。
白山神社は歯の神様でもあることから、歯ブラシ供養の神事や、歯の健康やケアに関するイベントなどが行われるのもユニークなポイントです。