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東京ドームの近くで伝統芸能を守り続ける「宝生能楽堂」

文京区本郷にある「宝生(ほうしょう)能楽堂」は、能楽の一派である「宝生流」(主演などをつとめるシテ方の流儀)の劇場です。

和の伝統美を盛り込んだ舞台は490席の客席を有しており、宝生流以外の流派による公演や、能楽に親しむためのワークショップなども開催されています。

最初に建てられた場所は神田猿楽町でしたが、震災によって焼失、本郷の地に再建された後も空襲の被害を受けるなど、現在の姿に至るまでに幾多の変遷を経てきました。

能楽界を支えた戦後の活動拠点

宝生能楽堂は、1913(大正2)年に千代田区の神田猿楽町に創建したのが始まりです。

しかし、1923(大正12)年に起きた関東大震災によって全焼。

文京区本郷にある松平頼寿伯旧邸跡地が提供されることとなり、昭和に入ってから現在の宝生能楽堂がある場所に「宝生会館能楽堂」が誕生しました。

その後、第二次世界大戦の東京大空襲で再び焼失するも、宝生流宗家をはじめ全国の流友の支援や協力を受け、1950(昭和25)年に「水道橋能楽堂」として再建。

被災したほかの流儀の能楽堂が建設されるまでの間、都内における大きな演能会のほとんどが、この能楽堂で開催されたそうです。

戦後の能楽界の活動拠点となった水道橋能楽堂は、1978(昭和53)年に「宝生能楽堂」として建て替えられましたが、現在も関東の能楽界を支え続けています。

東京ドームシティから至近距離

宝生能楽堂の最寄駅は、都営三田線の水道橋駅です。

駅から徒歩1分という便利な場所に位置しており、JR水道橋駅からも歩いて3分ほどでアクセスできます。

都営三田線の水道橋駅から7分ほど歩いた場所には、東京メトロ丸ノ内線と南北線が乗り入れる後楽園駅があり、連絡駅としてつながっている春日駅もすぐ近くにあるので都営大江戸線の利用も可能です。

水道橋駅、後楽園駅、春日駅といえば、「東京ドーム」への最寄駅。

文京区の中心を南北に走る「白山通り」を挟んで、宝生能楽堂の向い側には、ドーム球場や遊園地、ホテルやスパも備わっている「東京ドームシティ」が広がっています。

そんな都市型エンターテインメントゾーンのすぐそばに、日本の伝統芸能に親しめる能楽堂があるということは、あまり知られていないかもしれません。

遊びも暮らしも充実する利便性の高いエリア

さまざまなエンターテインメントが集結している宝生能楽堂の周辺エリアですが、意外にも日常生活を送る上での利便性も持ち合わせています。

東京ドームシティ内のスパ施設にはショップフロアがあり、「成城石井」「無印良品」「ユニクロ」「ロフト」などの人気店が入っているので、便利でオシャレなアイテムや日用品が簡単に手に入ります。

また、レストランやカフェ以外にも、テイクアウトができる惣菜店やデリなども多くあり、周辺住民にもよく利用されているようです。

観光地に隣接する立地をうまく利用することで、遊びも暮らしも充実させられる魅力的なエリアといえるでしょう。