文京区後楽の東京ドームシティ内にある「後楽園ホール」は、おもにプロレスやボクシングなどの興行で使用されている多目的ホールです。
開場以来、数々の名勝負がリング上で生まれており、いつしか「格闘技の聖地」と呼ばれるようになりました。
国民的な長寿番組「笑点」の公開収録会場としても有名で、過去には昭和時代のオーディション番組「スター誕生!」の収録も行われていました。
時代とともに変化を重ねてきた老舗ホール
後楽園ホールは、昭和37(1962)年に開業した日本初の遮光式ホールです。
サウナやレストランなどが入る「ボウリング会館」に、ボクシングの常設会場として活用されていた「後楽園ジムナジアム」が移設されたのが始まりです。
当時の後楽園ジムナジアムは、現在のMEETS PORT(東京ドームシティ内の複合商業施設)がある場所に位置していました。
こけら落としは「報知ダイナミックグローブ」のボクシング中継で、日本フェザー級王者の高山一夫とオスカー・レイスの一戦がメインイベントとして組まれています。
昭和42(1967)年、後楽園ジムナジアムは後楽園ホールへと名称を変更。
現在、後楽園ホールは茶色いビルの5階にありますが、平成26(2014)年の大規模改修前は鮮やかなブルーの外壁が特徴の建物でした。
最寄り駅が3つある抜群のアクセス環境
後楽園ホールが入っている東京ドームシティの敷地は、いくつもの駅に囲まれており、アクセス環境が抜群のロケーションにあります。
北側には東京メトロの後楽園駅(丸ノ内線・南北線)と都営地下鉄の春日駅(大江戸線・三田線)があり、両駅は連絡駅としてつながっています。
東京ドームシティの南側にはJRの水道橋駅があり、都営三田線の水道橋駅もすぐ近くにあります。
10分から15分ほど歩けば、飯田橋駅までへの移動も可能で、飯田橋駅からはJR中央・総武線(各駅停車)のほかにも、地下鉄の東西線、有楽町線、南北線、大江戸線が利用できます。
後楽園ホールは東京ドームのすぐそばにあるので、ドームで巨人戦やコンサートが開催される際には混雑に巻き込まれないように、利用する駅までのルートを事前に把握しておきましょう。
静と動が楽しめる行政の中心地
東京ドームシティの敷地内には、後楽園ホールや東京ドーム以外にも、ホテルやスパ、遊園地など、さまざまな娯楽施設が入っています。
年間の来場者数は、約4000万人。
都会のど真ん中でレジャーやイベントが楽しめるだけでなく、フードコートやレストラン、カフェやショップなどが充実しているのも人気の理由といえるでしょう。
そんな賑やかなエリアの隣には、緑豊かな歴史ある名園「小石川後楽園」が広がっており、喧騒と静寂のコントラストが色濃く感じられます。
一方で、後楽園駅と春日駅の間には、文京区役所が入る総合複合施設「文京シビックセンター」の高層ビルが空高くそびえ立っており、こちらもエリアを代表するランドマークとしての存在感を放っています。
商業と行政、暮らしと遊びがバランス良く調和している点も、この地域ならではの魅力的な特色といえるでしょう。