文京区関口にある「東京カテドラル聖マリア大聖堂(カトリック関口教会)」は、空に向かって伸びるメタリックな外観が印象的な司教座聖堂です。
世界的に有名な建築家・丹下健三の作品として知られており、独特な形状から放たれる輝きからは優美な品格さえ感じられます。
聖堂内部は柱のない荘厳な造りになっており、上部に吹き抜けた祈りの大空間にも圧倒されるでしょう。
東京カテドラル聖マリア大聖堂の歴史
東京カテドラル聖マリア大聖堂の歴史は、1899年に聖母仏語学校の付属聖堂として建てられたのが始まりです。
翌年、関口小教区の聖堂となり、1920年に東京大司教座聖堂となりました。
当時の聖堂は木造ゴシック様式で、信者席には畳が敷かれていたために履物を脱いで聖堂に入ることになっていたそうです。
その後、第二次世界大戦時の東京大空襲で焼失するも、ドイツ・ケルン教区の支援によって再建設が決定。
指名競技設計(コンペ)によって丹下健三氏の案が採用され、1964(昭和39)年に現在の大聖堂が誕生しました。
2007(平成19)年には大規模な改修工事が行われており、令和の時代に入った現在でも、その偉大な教会建築としての輝きが保たれています。
徒歩でもバスでもアクセス可能なランドマーク
東京カテドラル聖マリア大聖堂は、目白通りを挟んで「ホテル椿山荘東京」の向かいに位置していることでも知られています。
最寄り駅である江戸川橋駅(東京メトロ有楽町線)からは、徒歩約15分。
駅前に架かる江戸川橋を渡って目白坂を上っていくと目白通りに出られますが、江戸川公園内の高低差のある遊歩道からアクセスすることもできます。
なるべく歩かずにアクセスしたい場合は、区内を循環する文京区のコミュニティバス「B-ぐる」や都営バスに乗って、「ホテル椿山荘東京前」のバス停で降りれば目の前です。
都営バスは、JR山手線の目白駅や新宿駅からも利用することができます。
緑豊かなスポットに囲まれた関口エリア
関口エリアのランドマークでもある東京カテドラル聖マリア大聖堂の周辺には、緑豊かなスポットがたくさん広がっています。
通りの向かいにある「ホテル椿山荘東京」は、敷地全体が森のような起伏のある庭園に包まれているのが特徴で、四季折々で変わる自然の美しさは圧巻の一言。
神田川沿いに東西に広がる「江戸川公園」は、地元の人々から親しまれている庶民的な公園で、春にはソメイヨシノが咲き誇る花見スポットとして賑わいを見せます。
さらに、東京カテドラル聖マリア大聖堂の東側には、「関口台公園」も隣接。
マレーシア大使館の跡地にできた関口台地の東斜面を利用している公園で、春にはツツジが斜面を華やかに彩り、秋には美しいヤマモミジの紅葉が楽しめます。
多くの車が行き交う目白通りが中心に走っているにも関わらず、地域全体に緑の割合が多く、関口エリア一帯が都会のオアシスといっても過言ではないでしょう。